無罪でいいと思うが

うーん。150万円の罰金刑。まだ地裁だけどな。
著作権者(≠著作者)を保護する某団体とかから見れば、形だけでも有罪判決にできて、これからの一層の取り締まり(への圧力)につなげられて、良さげなのかもしれん。
著作権からみると、旧来のメディア(カセットとか、CDとか)とともに流通した時代の著作権に引きずられたまま、ソフトだけがweb上で出回るという現状に追随できない某団体他が、それをビジネスチャンスとして生かすこともできずにただただ新しい技術の進展を萎縮させるような、旧来のシステムに則った物言いをしている、、、っていうところですかねぇ。

ただ、ここでクロの判決を付けておくと、P2Pを使ったサービスとかが日本では展開しにくくなるんではないかなぁ。まぁ、そこは門外漢なので詳しくはわかり兼ねるのだが、、、。BitTorrentとか、これからさらに流行っていくと思うのだけれど、どうなんでしょ。(まぁ、BitTorrentは著作権的には既に黒っぽいのが流通しているらしい)

そもそも、これ、逮捕の時点では著作権の方が問題になっていたはずが、その後、警察側に開発者が、winnyのアップデートをしないとかなんとかの念書をとられて、後になってwinnyがさらに普及、ウイルスが出回る、情報流出などなどがあったわけだけれども、念書のせいで対応できなかったとかなんとか。まぁ、その辺の話は検索した方がはやいだろうとは思う。

情報流出については、上に書いたような経緯で開発者が対応できなかったわけだが、この問題の原因はwinnyというソフトを開発したことにあるのではなくて、ウイルスに捕まったり、情報流出させるような、リテラシーが低いやつが、興味本意でwinnyを使ったことにあるわけなんですよね~。そもそも仕事用のマル秘データを私的に利用するPCにいれるとか、頭悪すぎるとしかおもえないなぁ。あと悪いのは、winnyでなんとかいう、初心者を煽るよくあるくだらね~雑誌。いたずらにwinnyを使う初心者を増やして事態を悪化させただけな気がするな。某著作権管理団体もそこから叩くべきだったはずだが、、。

著作権にしても、情報流出にしても、明らかにソフト利用者の意識とかの問題なのに、なんでそのソフトを開発しただけで有罪になるのかねぇ。これが有罪確定してしまうと、たとえば毎年一万人死んでしまう交通事故を引き起こしている自動車を作ったメーカーは、業務上過失致死幇助とかにとわれて毎年罰金払わなきゃならなくなってしまうが、まぁ、そのへんは、法律畑の人たちの屁理屈があるんだろうか。

まぁ上に持っていけば、無罪にはなるとは思うが、、、。

参考までにこのあたりの記事を。
http://ja.wikipedia.org/wiki/BitTorrent
http://ja.wikipedia.org/wiki/Winny

ここからgooニュースから三つまとめてコピペ
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ウィニー開発者に罰金150万円の有罪判決 京都地裁(朝日新聞) – goo ニュース

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ウィニー開発者に罰金150万円の有罪判決 京都地裁
2006年12月13日(水)12:01

* 朝日新聞

 ファイル交換ソフト「ウィニー」を開発・公開し、利用者が許可を受けずに映画やゲームなどをインターネット上で送信するのを助けたとして、著作権法違反幇助(ほうじょ)の罪に問われた元東大大学院助手金子勇被告(36)=東京都文京区=に対する判決公判が13日、京都地裁であった。氷室真裁判長は「著作権者の利益が侵害されることを認識しながらウィニーの提供を続けており非難は免れないが、著作権侵害の状態をことさら生じさせることは企図しておらず、経済的利益も得ていない」と述べ、罰金150万円(求刑懲役1年)の有罪判決を言い渡した。金子被告は控訴する方針。

 ソフトウエアが不正に利用されたことを理由に、開発者を有罪とした司法判断は初めてで、今後の技術開発にも影響を与えそうだ。

 判決によると、金子被告は自ら開発したウィニーが著作権の侵害に使われていると知りながら、03年9月に自分のホームページに最新版を公開。群馬県高崎市の男性(44)と松山市の男性(22)=いずれも同法違反罪で懲役1年執行猶予3年の有罪確定=が同月、ゲームソフト「スーパーマリオアドバンス」や映画「ビューティフル・マインド」など計28本を無許可で不特定多数のネット利用者に送信できるようにし、著作権侵害の手助けをした。

 判決はまず、ウィニーの性格について「さまざまな分野に応用可能で有意義なものであり、技術自体は価値中立的なもの」としたうえで、技術の外部への提供行為が違法になるかどうかについては「その技術の社会における現実の利用状況やそれに対する認識、提供する際の主観的態様による」とする一般的な判断基準を示した。

 そのうえで、金子被告が捜査段階の供述やホームページに掲載した内容などをもとに、ウィニーが一般の人に広がることを重視し、ファイル共有ソフトがインターネット上で著作権を侵害する態様で広く利用されている現状を認識しながら認容していた▽金子被告が著作権侵害がネット上に蔓延(まんえん)すること自体を積極的に企図したとまでは認められない——と認定した。

 さらに、やり取りされているファイルのかなりの部分が著作権の対象となるものだったことを認識しながら、ホームページ上でウィニーを公開し、不特定多数の利用者が入手できるようにした、と指摘。これにより実行犯による著作権侵害行為が行われたとして、金子被告の行為は幇助犯を構成すると結論づけた。

 閉廷後、金子被告は「ウィニーは将来的に有用な技術であって、将来、その技術は評価していただけるものと信じています。それだけに今回の判決は残念でなりません。日本のソフトウエア技術者があいまいな幇助の可能性に萎縮(い・しゅく)して、有用な技術開発を止めてしまう結果になることが何よりも残念です」などとするコメントを出した。

     ◇

 〈キーワード:ウィニー〉 イン 「社会に生じる弊害を顧みず、独善的かつ無責任に開発した」。インターネット利用者の間で爆発的に普及したファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」の開発動機を司法が断罪した。13日、京都地裁で開かれたウィニー事件の判決公判。映画などの違法コピーを助長させたとして、開発者の刑事責任を認める初の司法判断を示した。著作物を扱う団体は判決を評価する一方、支援者からは「不当判決」の声が上がった。技術開発の委縮を危惧(きぐ)する声も聞こえ、ネットの掲示板は午前中から賛否両論の書き込みであふれた。
 ネット社会に波紋を広げたウィニー開発者の金子勇被告(36)は、判決言い渡し後、厳しい表情で記者会見に臨んだ。「残念だ。判決は技術開発を止めてしまう」。逮捕から2年半。金子被告は、訴え続けたソフト開発の正当性をあらためて強調し、裁判所の判断に不満をあらわにした。
 「私だけでなく、日本のソフトウエア技術者があいまいな『ほう助』の可能性に委縮して、有用な技術開発を止めてしまう。こうしている間にも時代は動いている」。金子被告は会見の冒頭、顔を紅潮させながら早口で思いを吐き出した。
 判決では、ウィニー利用者の著作権侵害を認識しながらソフトを開発、公開したとしたが、金子被告は「(利用者には)違法なファイルのやりとりはしないよう言ってきた。結果が悪いと何もかも悪いというのは納得できない」と反論した。
 ウイルスによるウィニーからの情報流出が相次いだことを受け、金子被告はすでに改良版ウィニーを開発しているが、弁護団は「有罪となった以上、改良版を出すわけにはいかない」と述べた。ターネット上のネットワークを通じ、個人のパソコン同士をつないで音楽や映像などのファイルを交換できるソフト。情報を管理するサーバーを必要としない。金子勇被告が02年4月にネット上の掲示板「2ちゃんねる」で開発宣言をし、同5月から自身のホームページ上で公開、無料で配布した。

 国内の使用者は現在も数十万人に上ると推定されている。ウィニー使用者をねらった「暴露ウイルス」に感染し、個人情報のほか、官庁や企業の機密情報などがネット上に流出する問題も後を絶たない。

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「新技術の開発、どうして罪に」ウィニー判決受け被告
2006年12月13日(水)13:12

* 朝日新聞

 「新しい技術を開発することが、どうして罪になるんだ」。判決を受け、京都市中京区内で記者会見を開いた金子勇被告と弁護団は不満をあらわにし、大阪高裁に控訴して争うことを明らかにした。

 会見には金子被告と弁護士約10人が出席。ある弁護士は「開発者は、あらかじめ起こる影響をすべて予想してから公開しろというのか。理解できない」「技術の価値は中立だと言いながら有罪というのはおかしい」などと話した。

 金子被告は、情報流出を止めるため今後、ウィニーの改良版を公開するつもりがあるのかについて報道陣から問われると、「何をすれば罪に問われるのかがあいまいな現状では、リスクは負えない」として、すぐには公開しないことを表明した。また、違法なファイルがウィニーを介してやり取りされている実情について、「悲しいと思っている。やめてもらいたい」と話した。
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今も40万人利用、便利さの裏で情報流出 ウィニー訴訟
2006年12月13日(水)12:50

* 朝日新聞

 ファイル交換ソフト「ウィニー」をめぐる裁判で、京都地裁は13日、開発者にも責任があると認めた。だが、ウィニーは「使いやすく、技術的に優れている面がある」(セキュリティー専門家)ため、現在も毎日40万人前後が使っているとされる。ウィニーのネットワークで映画や音楽などの著作物が流通し、ウイルスに感染したパソコンから流出した機密・個人情報も漂う現実をどうするか。

 日本音楽著作権協会(東京都渋谷区)にはインターネットを24時間監視する専用コンピューターがある。私的サイトで公開されている音楽ファイルのコピーや、ウィニーによって暗号化された音楽ファイルを自動的に見つける。1カ月で約550万件に達し、発売直後や市販前の曲も多く出回っているという。

 違法ファイルと分かれば「著作権者の許諾を得るか、削除するように」との警告通知をメールで送る。応じない場合は刑事告訴することもある。

 1年前にウィニーを使い始めた東京都の会社員の男性(32)は「レンタル店にないCDも家で手に入る。何よりタダなのが魅力」と話す。ウィニーを使い音楽やビデオソフトをほぼ毎日、入手する。「違法と知っているが、使える間は使う」。罪悪感は感じていない。

 情報流出の問題も深刻さを増している。

 ウィニーが、情報をたれ流すわけではない。しかし、ウィニーをねらった「暴露ウイルス」に感染すれば、その性能があだとなり、流出した情報がネット上を駆けめぐり、削除は不可能だ。

 被害は、国の機密情報にも広がる。内閣官房情報セキュリティセンターによると、原子力発電所の検査報告書や海上自衛隊の暗号情報など、公共団体の機密漏洩(ろう・えい)が、05年度だけで少なくとも40件に上った。

 ウィニーは、個々のパソコンが直接通信をするP2Pという仕組みを使ってネットワークの負荷を分散、データ量が大きいファイルを扱う上で利点がある。P2Pは無料電話ソフト「スカイプ」の原理に活用され、次第に利用者を広げている。

 ソフトウエアの世界では、問題を克服し、新しい価値を創造することは可能だ。米国ではコンピューターに深い技術的知識をもつハッカーを組織し、セキュリティー対策に活用してもいる。

 ウィニーで培った技術を生かす動きは、すでにある。金子勇被告を技術顧問に招いた京都市のベンチャー企業は、ウィニーの弱点を回避した企業向けサービスをこの夏から始めた。大きなデータを高速で扱え、しかもデータの行く先を管理できる工夫を持たせた。

 金子被告はウィニーの改良版を開発済みだという。判決は有罪となったが、ウィニーのセキュリティー問題を打開するための知恵が必要だ。
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毎日の記事も保守。ここからコピペ
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20061213k0000e040019000c.html
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ウィニー裁判:元東大助手の金子被告に有罪判決 京都地裁
判決のため京都地裁に入る「ウィニー」開発者の金子勇被告=京都市中京区で13日午前9時48分、武市公孝写す

 匿名性が高いファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」の開発・公開で映像データなどの違法コピーを助長したとして、著作権法違反のほう助罪に問われた元東京大助手、金子勇被告(36)=東京都=に、京都地裁は13日、罰金150万円(求刑・懲役1年)の有罪を言い渡した。氷室眞裁判長は「利用者の多くが著作権を侵害することを、明確に認識、認容しながら公開を継続した。影響は大きいが、自身は経済的利益を得ていない」と理由を述べた。同交換ソフト開発者が「犯罪のほう助」で有罪となったのは全国で初めて。金子被告は控訴する。

 ウィニーを巡っては、著作物の違法な流通のほか、自衛隊や行政機関、企業からの機密・個人情報の流出が社会問題化。また、国が振興に力を入れるIT(情報技術)分野で、高レベルの新技術の開発・提供が、利用者の悪用によって罰せられたのは異例で、今後の技術開発などに与える影響は小さくない。

 判決によると、金子被告は02年5月から自身のホームページでウィニーを公開し配布。03年9月に群馬県の男性(44)ら2人=いずれも懲役1年・執行猶予3年の有罪確定=が映画やゲームソフトをインターネット上に無料公開した著作権法違反行為を助けた。

 著作権法違反の実行行為者との事前接触は一切なく、ほう助の相手が具体的ではなかった未必的なケースで、開発・公開の意図や利用実態などが争点になった。

 金子被告側は「純粋に技術的な検証。法的に処罰は予定されていない」などと無罪を主張。

 しかし、判決は「著作権侵害に広く利用される現状を認識しながら不特定多数の者が入手できるようにし、ほう助罪を構成する」とした。

 ウィニーの実態について、金子被告側は「安全性やプライバシーの保護、効率性を実現した。利用実態は大半が著作物の違法交換とする検察側主張には根拠がない」と主張。しかし、判決は「技術自体は多分野に応用可能で有意義だが、流通ファイルのかなりの部分が著作物で、侵害しても摘発されにくいソフトと取りざたされていた」と指摘した。【太田裕之】

 ■ウィニー事件判決骨子

 ◇著作権侵害のまん延を積極的に企図していないが、認識、容認し、開発・提供した。

 ◇応用可能で有意義な技術だが、著作権侵害を有形的、精神的に容易にした。

 ◇やりとりされるファイルのかなりの部分が著作権の対象。著作権を侵害して広く利用されている。

 ◇ウィニーは著作権侵害の実行行為に不可欠。不特定多数に提供した行為は、ほう助罪を構成。

 【ことば】ウィニー 各自のパソコンに所有している音楽、写真、映像などの情報を、ユーザー同士が共有し交換し合う「ファイル交換ソフト」の一種。複数のサイトからダウンロードできる。各自が欲しいデータを提示し、所有者が提供する仕組み。データはすべて暗号化して匿名性を高めており、誰がどんなファイルを持っていて何をダウンロードしているのかは分からない。
英文を読む英文を読む

毎日新聞 2006年12月13日 10時16分 (最終更新時間 12月13日 15時00分)

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ここまで。
ひとつのエントリに書き込みすぎだとは思うがヤフーニュースからも。なんか論調が違うな。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061213-00000020-kyt-l26
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「当然」「不当」割れる反応 ウィニー開発者有罪 被告、不満あらわ

12月13日13時27分配信 京都新聞

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判決後、記者会見する金子勇被告(左)と弁護団(午前11時24分、京都市中京区・京都弁護士会館)

 「社会に生じる弊害を顧みず、独善的かつ無責任に開発した」。インターネット利用者の間で爆発的に普及したファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」の開発動機を司法が断罪した。13日、京都地裁で開かれたウィニー事件の判決公判。映画などの違法コピーを助長させたとして、開発者の刑事責任を認める初の司法判断を示した。著作物を扱う団体は判決を評価する一方、支援者からは「不当判決」の声が上がった。技術開発の委縮を危惧(きぐ)する声も聞こえ、ネットの掲示板は午前中から賛否両論の書き込みであふれた。
 ネット社会に波紋を広げたウィニー開発者の金子勇被告(36)は、判決言い渡し後、厳しい表情で記者会見に臨んだ。「残念だ。判決は技術開発を止めてしまう」。逮捕から2年半。金子被告は、訴え続けたソフト開発の正当性をあらためて強調し、裁判所の判断に不満をあらわにした。
 「私だけでなく、日本のソフトウエア技術者があいまいな『ほう助』の可能性に委縮して、有用な技術開発を止めてしまう。こうしている間にも時代は動いている」。金子被告は会見の冒頭、顔を紅潮させながら早口で思いを吐き出した。
 判決では、ウィニー利用者の著作権侵害を認識しながらソフトを開発、公開したとしたが、金子被告は「(利用者には)違法なファイルのやりとりはしないよう言ってきた。結果が悪いと何もかも悪いというのは納得できない」と反論した。
 ウイルスによるウィニーからの情報流出が相次いだことを受け、金子被告はすでに改良版ウィニーを開発しているが、弁護団は「有罪となった以上、改良版を出すわけにはいかない」と述べた。

最終更新:12月13日14時27分
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もいっちょヤフーニュースから
ウィニー自体は黒に近いグレーってところだろうな。
まぁ、判決としては、黒って意味なんじゃなかろうか
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061213-00000017-maip-soci

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ウィニー有罪 「技術開発に悪影響」 被告ら激しく批判

12月13日17時17分配信 毎日新聞

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有罪判決を受けて会見する金子勇被告=京都市中京区で13日午前11時20分、懸尾公治写す

 「善意で賞賛すべき技術者」か「悪意の犯罪ほう助者」か。評価が分かれたファイル交換ソフト「ウィニー」を開発した「天才プログラマー」に、京都地裁が13日、有罪の判決を言い渡した。著作権法違反のほう助罪を認定された元東大助手、金子勇被告(36)は今回の判決に反発して控訴すると表明し、審理は継続する。社会や法制度が想定してこなかったIT(情報技術)の革新と普及の速度に、どう向き合うのか。事件の波紋が改めて広がり、課題が突きつけられた。

 ■金子被告、会見で悔しさにじませる

 やや落ち着きのない様子で、足早に裁判長の前に進み出た上下黒のスーツ姿の金子被告はこの日、頭を少し左に傾け、身じろぎもせずに主文を聞いた。
 一礼して被告人席に戻った後は、時折目を閉じたり首をせわしなさげに動かすなど、頭の中で何かを反すうさせるようにして判決理由を聞いた。靴のかかとを床につけることはなく、緊張状態が続いている様子だった。
 捜査当局に対し「技術的に理解不足。分からないなら首を突っ込まない方がいい」「何も(開発)しない方がいいとの考えだが、私は技術屋。先に進むものだ」と強気な発言を重ねた。桂充弘弁護団長は、公判を通じ「優れた技術の開発者は、悪用者をほう助したとされなければならないのか」と訴え続けてきた。
 金子被告は逮捕後、東京大助手を辞職した。その後、ウィニーの技術を生かした「提供情報管理システム」を05年9月に特許出願した。
 閉廷後に記者会見した金子被告は「ウィニーは有用で、将来その技術は評価していただけるものと信じている。私は『違法なファイル交換はやめて』と言い続けてきた。判決は残念であり、控訴して技術開発のあり方を世に問うていく」と悔しさをにじませた。弁護団は「判決はどこが良くないのか、どうすれば罪にならないのかについてまったく触れられていない。今後の技術開発に悪影響を与える。技術立国として悲しい」と批判した。
 法廷では、コンピューターソフトにかかわる技術者らも見守った。
 金子被告の逮捕をきっかけに設立されたNPO法人「ソフトウェア技術者連盟」(会員約50人)の会員らも傍聴した。主文言い渡し直後に「不当判決」と書かれた紙を掲げて法廷から出てきた同連盟の木村耕一郎理事(35)は「日本のIT技術の発展を終わらせる判決。誰も怖くてプログラムを開発できなくなる」と悔しさをにじませた。

 ▽藤原洋・インターネット総合研究所長の話 裁判所は弁護側の意見も取り入れた上で、ウィニーの技術的価値を認めた。少子化や理系離れなどが進む中、技術立国を目指す日本のIT研究開発の流れを、せき止めるような判決にならなかったことを評価したい。判決は、被告一個人の責任追及ではなく、科学技術に携わる者全体の意識としてとらえ、警鐘としていかねばならない。

 ▽ネット社会に詳しい岡村久道弁護士(大阪弁護士会)の話 ウィニーが客観的に見て、料理にも殺人にも使える包丁なのか、もっぱら違法行為に使われるピストルなのかが問われていたのに、判決は踏み込んでいない。少子高齢化の中でハイテク技術大国を目指す日本の司法が、ハイテク先端部門にきちんとした判断をできなかった。委縮効果を生む懸念がある。

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無罪でいいと思うが」への4件のフィードバック

  1. 中学校以来ですね。

    このブログを見つけたときにもしやと思いましたw

  2. Unknown
    著作権にしても、情報流出にしても、明らかにソフト利用者の意識とかの問題なのに、なんでそのソフトを開発しただけで有罪になるのかねぇ。これが有罪確定してしまうと、たとえば毎年一万人死んでしまう交通事故を引き起こしている自動車を作ったメーカーは、業務上過失致死幇助とかにとわれて毎年罰金払わなきゃならなくなってしまうが、

    これを技術畑の人の屁理屈というんですよ。

  3. Unknown
    まぁそれはそうなんですが、今回の件はその技術畑から見れば、法律畑の屁理屈にみえるといいたいんですよ。

    それぞれ発展のスピードが違いすぎて、齟齬がでてきたってことかなぁ。うーん、どうだろ。

  4. Unknown
    あぁ、そうか、たぶん、P2Pがこれから一般に普及するであろう有用な技術であるってところがつたわってなかったのかな?

    他のたとえとして、著作権でしょっ引くなら、メール、HTTP、FTP、CDR、CD、のイメージを抜くソフト、そもそもそういったものに必要不可欠で、かつ広く利用されているwindows、そういったものまでグレーになってしまうことになるんですよね~。メールなんかを通じても、著作物は流通していたわけですし。

    あぁ、これも、技術畑の屁理屈なんだろうな。たぶん。

    コメントの引用文のところ、改めて読み直すと変なこと書いてあるなぁ、、、後で直そうかな。

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